すずかちゃんについて

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氏名 金田 涼香(すずか) 愛称:すず
年齢 2014年11月21日生まれ 1歳
出生地 大阪府吹田市
居住地 大阪府吹田市(現在、国立循環器病研究センター入院中)
血液型 O型
病名 進行性の肺静脈狭窄に伴う重症の肺高血圧
現在の病状 高濃度酸素吸入(ネーザルハイフロー)、24時間の強心剤、利尿剤等の点滴、10種類の薬の内服
好きな食べ物 トマト、とうふ etc
好きなこと むすんでひらいて等の手あそびをすること
音楽に合わせて踊ること
お絵かき

 

これまでの経緯
双子の妹さやかちゃんと大阪大学医学部附属病院で誕生。1850gの低出生体重児の為、体重が増えるまで1ヶ月ほど入院し、退院後は、母の実家で二人とも元気に過ごす。
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生後2ヶ月を迎える頃に、妹さやかちゃんの体重が増えずミルクも飲まなくなり、吹田市民病院を受診したところ、心不全を起こしており、危険な状態の為、国立循環器病研究センターに搬送される。翌日、さやかちゃんが「進行性の肺静脈狭窄に伴う重症の肺高血圧」の診断を受けたことから、双子なので同じ病気ではないかと、急いで検査を受け、すずかちゃんも、同じ病気の診断を受ける。
精密検査を受ける為、検査入院。
外来受診時のエコーで、病気の進行が見られるとの診断を受け、31日より再び入院。
退院。しばらくは、在宅酸素療法と内服薬で、自宅にて過ごす。
双子の妹さやかちゃんが亡くなる。日本臓器移植ネットワークに、心肺同時移植の登録が認定された翌日のことでした。
外来での血液検査で、心臓の負担を表すBNPの数値が上がり始める。
1歳の誕生日を迎える。
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再び入院し、治療を始める。

病状が悪化し、24時間の強心剤、利尿剤の点滴治療を開始。
国内での、心肺同時移植の登録(※)が完了する。
高濃度の酸素吸入を開始。さらに、高熱から肺炎の疑いで状態が悪化し、強心剤を追加する。
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アメリカ、オハイオ州のシンシナティ小児病院より、肺移植の受け入れを内諾の返事をいただく。

 
(※)国内では、すずかちゃんの体格や移植手術の問題から、心肺同時移植で登録しています。アメリカでは、この病気に肺移植を多く経験している病院に受け入れをしていただけることになり、肺移植を受けるための渡航となります。
 
 

病気について

―進行性の肺静脈狭窄と重症の肺高血圧―

肺静脈狭窄とは、肺静脈が狭窄または閉塞する、進行性で原因不明の難病で、厚生労働省にも認定されています。先天性のものは、特に進行がはやく、国内の移植登録にさえも、たどり着くことができずに亡くなる例がほとんどです。肺静脈とは、肺から心臓に血液を送る血管で、左右に2本ずつ計4本あり、全て閉塞すると生存することができません。

肺静脈が狭窄すると、肺を通過する血液の循環が悪くなり、心臓の右心室から肺へ十分な血液を送るために、肺動脈の血圧が上がります。この状態を肺高血圧といい、右心室は全身に血液を送る左心室のように、高い圧力に耐えることができないため、やがて心不全を起こし、死に至ります。そのため、肺静脈が全て閉塞しない状態でも、右心不全のために死に陥るといわれています。この病気では、肺静脈自体が極めて細く、肺静脈と心臓のつなぎ目部分が狭窄している為、薬物治療はもちろんのこと、手術とか、ステント治療などのカテーテル治療では治療する事ができない病気です。すなわち肺の移植以外に治療法がない病気です。

すずかちゃんの場合、すでに4本の肺静脈の内、2本が完全に閉塞し、2本が狭窄している状態で、肺動脈の血圧も上昇し、強心剤の点滴がないと生きる事が出来ないほどになっています。肺高血圧も重症で、心臓も限界に近づいています。双子の妹さやかちゃんも同じ病気で、先に重症になり、亡くなっています。すずかちゃんには、一刻も早い、肺移植が必要です。

日本でこれまでこの病気で肺移植を受け、助かった子供さんはいません。世界でもこの病気の肺移植をした経験のある病院が少ないのが現状です。
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